
プロファイリング結果を営業場面に活用する
これまでは、自分や相手のA・B・C・Dスコアが分かっている場合の活用方法を紹介してきました。
一方で、営業場面などでは、相手が利き脳診断を受けておらず、相手の正確なスコアが分からない場合もあります。
そのような場合に参考として使える機能として、利き脳診断のスマートフォン用サイトには「プロファイリング」というメニューがあります。
プロファイリングは、利き脳診断のように本人が設問に回答してスコアを算出するものではなく、相手の言動をもとに13問に回答し、A・B・C・Dの傾向を推測するものです。
詳しくは、ガイドブック27ページを確認してください。
ここで注意したいのは、プロファイリングは診断結果そのものではないという点です。
相手のA・B・C・Dスコアを正確に測定したものではなく、あくまで相手の言動からA・B・C・Dの傾向を推測するものです。
そのため、正確な診断スコアをもとにした活用に比べると、精度は落ちます。
また、プロファイリングで表示されるのは、A・B・C・Dのうち、推測された1位・2位までです。
これは、「単独優勢」「二重優勢」「三重優勢」といった正式な診断分類を示すものではありません。
たとえば、診断を受ければ単独優勢と判定されるような人であっても、プロファイリングでは1位・2位が表示されます。
また、診断を受ければ三重優勢と判定されるような人であっても、プロファイリングで表示されるのは1位・2位までです。
そのため、プロファイリング結果は、相手を決めつけるためのものではなく、営業場面で相手へのアプローチを考えるための仮説として活用します。
スマートフォン用サイトのプロファイリングでは、「法人営業」を想定したシーン別のOKアクション/NGアクションが掲載されています。
具体的には、訪問準備、商談前半、商談中盤、商談終盤、フォローの5つの場面について、相手に対して意識した方がよい行動や、避けた方がよい行動についてです。
法人営業の基本的な場面については、まずスマートフォン用サイトの表示内容を確認してください。
一方で、それ以外の営業場面については、プロファイリング結果を仮説として生成AIに入力することで、場面に応じた回答を得ることができます。
たとえば、初回アプローチのメール、オンライン商談、提案書や資料の作成などです。
そのような場合は、プロファイリング結果を仮説として生成AIに入力します。
入力する基本情報
まず、次のように、相手のプロファイリング結果と、自分のスコア・判定ルールを入力します。
●相手は、プロファイリングで、Aの傾向が最も強く、次にBの傾向が強いと表示されました。
●このプロファイリングは、ハーマンモデルにもとづくA・B・C・Dの傾向を、相手の言動から推測したものです。
●正確な診断スコアではなく、あくまで仮説です。
●私のスコアは、A75、B48、C42、D35です。
●このスコアは、ハーマンモデルをベースとした診断のスコアです。
●A・B・C・Dの4つのスコアの合計は200点です。
●48点以上が優勢脳と判定されます。
●この前提で、以下の営業場面について回答してください。
ここまでを入力したうえで、続けて相談したい場面を具体的に伝えます。
なお、回答の分量や形式を指定したい場合は、質問の最後に次のような条件を加えておくと、目的に合った回答を得やすくなります。
- 300字以内で整理してください。
- 箇条書きで説明してください。
- OKアクションとNGアクションに分けてください。
- 件名とメール文面を作成してください。
補足
生成AIに質問する際は、相手や案件ごとにチャットを分けることをおすすめします。
たとえば、相手や案件が変わる場合は、新しいチャットを作成し、その最初にプロファイリング結果・自分のスコア・判定ルールを入力してください。
一方、同じ相手・同じ案件について、初回アプローチのメール、オンライン商談、提案書作成、フォローアップなどを続けて検討する場合は、同じチャット内で続けて質問しても構いません。
ただし、前回の入力から時間が空いた場合や、話の前提を整理し直したい場合は、あらためてプロファイリング結果・自分のスコア・判定ルールを入力してください。
入力例1
この相手に、初回アプローチのメールを送ります。
メールで伝えたい概要は以下の通りです。
・××××××××
・××××××××
・××××××××
この相手に伝わりやすい件名、本文の構成、文面のトーン、避けた方がよい表現を教えてください。
そのうえで、件名と300字程度のメール文面を作成してください。
入力例2
この相手と、30分のオンライン商談を行います。
商談の目的と概要は以下の通りです。
・商談の目的:××××××××
・提案したい内容:××××××××
・相手に確認したいこと:××××××××
商談の冒頭、提案説明、質疑応答、クロージングのそれぞれで意識した方がよいことを教えてください。
あわせて、オンライン商談で避けた方がよい進め方も整理してください。
生成AIから得られる実際の回答例(約1,000字で指定)
相手のプロファイリング結果:1位A・2位B
入力スコア:私 A75、B48、C42、D35
判定ルール:省略
商談の目的と概要:
既存顧客に対して、現在利用中のサービスに加えて追加オプションを提案する30分のオンライン商談。商談では、現在の利用状況を確認しながら、追加オプションによって業務効率化や活用範囲の拡大につながることを伝えたい。あわせて、相手の判断基準、予算、導入時期、社内決裁の流れも確認したい。
この相手は、プロファイリング上、Aの傾向が最も強く、次にBの傾向が強いと推測されています。
そのため、オンライン商談では、雰囲気づくりや雑談に時間をかけすぎるよりも、商談の目的、確認したいこと、提案の根拠、導入後の効果を明確に示す進め方が合いやすいでしょう。あなた自身もA・Bが強い傾向があるため、論理的に整理して伝える点では相手と相性がよい可能性があります。一方で、お互いに合理性や効率を重視しやすいため、話がやや事務的になりすぎないよう注意が必要です。
冒頭:目的と進め方を明確にする
最初に、「本日は、現在のご利用状況を確認したうえで、追加オプションが業務効率化や活用範囲の拡大にどの程度役立つかをご説明し、導入可否を検討するための判断材料を整理したいと思っています」と伝えるとよいでしょう。A・B傾向の相手には、商談のゴールと流れが見えている方が安心感につながります。
現状確認:数値や事実を中心に聞く
現在の利用状況、利用頻度、困っている業務、手間がかかっている作業、社内での活用範囲を確認します。質問例としては、「現在、どの業務で一番利用されていますか」「運用上、時間がかかっている部分はありますか」「追加機能を検討するとしたら、どのような効果があると判断しやすいですか」などが考えられます。
提案説明:効果・根拠・手順をセットで伝える
提案では、追加オプションの特徴を先に長く説明するよりも、「現状の課題」「追加オプションで改善できる点」「期待できる効果」「導入手順」の順で整理すると伝わりやすくなります。特に、作業時間の短縮、ミスの削減、管理負担の軽減、利用範囲の拡大など、判断しやすい材料を示すことが有効です。
質疑応答:懸念点を具体的に確認する
A・B傾向の相手は、費用対効果、導入の手間、社内展開のしやすさ、既存業務への影響を気にしやすい可能性があります。「導入するとした場合、懸念になりそうな点はどこでしょうか」「社内で確認が必要なのは、費用面、運用面、決裁面のどれが大きいでしょうか」と確認すると、次の提案につなげやすくなります。
クロージング:次の判断材料と決裁ステップを確認する
最後は、その場で即決を迫るよりも、「次に判断いただくために必要な資料や情報は何か」を確認します。「本日の内容を踏まえて、社内で検討する際に追加で必要な情報はありますか」「導入時期や予算確認は、どのような流れで進めるのがよさそうでしょうか」と聞くと、相手にとっても整理しやすくなります。
避けた方がよいのは、効果の根拠があいまいなままメリットを強調することや、相手の判断基準を確認しないまま話を進めることです。A・B傾向の相手には、感覚的な売り込みよりも、根拠、手順、費用対効果、導入後の運用イメージを明確に示すことが重要です。
※回答内容は、プロファイリング結果、営業場面、入力する情報、利用する生成AIによって異なります。
入力例3
この相手に、提案書を作成します。
提案書の目的と概要は以下の通りです。
・提案の目的:××××××××
・提案したい内容:××××××××
・相手に判断してほしいこと:××××××××
どの順番で説明すると納得してもらいやすいか、提案書の構成案を考えてください。
あわせて、強調した方がよい点、入れすぎない方がよい要素、資料作成時に注意した方がよい点も教えてください。
ここまでの説明からも分かるように、プロファイリングで表示されるのは、A・B・C・Dのうち、推測された上位2つです。その組み合わせは全部で12通りしかありません。
プロファイリングでは生成AIに渡せる情報は限られているため、正確なA・B・C・Dスコアにもとづく診断結果のように、細かなスコア差やバランスまでを踏まえた個別の回答は得られません。
あくまでも、相手の傾向を大まかに捉えるための仮説として活用してください。
また、生成AIの回答はそのまま実行するのではなく、実際の相手や商談の状況、文脈や行間を踏まえながら、「最後のひと手間」をご自身で加えて活用してください。
その目的の範囲内で、自由にご利用いただけます。
なお、本ガイドの内容を目的外で転載・再配布・販売・公開したり、改変して利用することはご遠慮ください。
